Environment

バリュエンスグループは循環型経済への移行、気候変動の抑制、自然との共生を環境課題と認識し、環境基本方針を定めました。さらに、リユースによる環境負荷削減貢献量を可視化した「Resale Impact」の開発や国内外イニシアチブへの加盟、2030年までのカーボンニュートラル実現に向けた活動など、脱炭素と環境負荷の削減に取り組んでいます。

環境基本方針

Resale Impact 2023

CO2排出削減貢献量

4,828,417 t

エネルギー使用削減貢献量

19,914,618 GJ

PM2.5排出削減貢献量

2,056,954 t

水使用削減貢献量

243,472,577 m3

※2022.9-2023.8の期間中にALLU、STAR BUYERS AUCTION、卸売(地金)で再販した商品(時計、バッグ、ジュエリー、地金、アパレル等)を対象

Resale Impact

Resale Impactの考え方

バリュエンスグループは、リユース品を選ぶことによる環境への貢献を定量化した「Resale Impact(リセールインパクト)」を公表しています。これは、新品ではなくリユース品を選択し、将来的な生産量を減らすことが、エネルギーや資源の節約、環境負荷の削減につながるという考えに基づいています。Resale Impactを通じて、持続可能な消費行動への変革を後押しするとともに、リユースの価値を高め、さらなる普及を目指します。

消費行動パターン別の製品ライフサイクル

Resale Impactを通じたリユースの促進

日本国内で展開するプレオウンド・ブランドショップ「ALLU」の全店舗の商品タグや店頭POP、オンラインストア上の商品説明などにResale Impactを表示しています。「地球環境にいいことができるかもしれない」、「もっとリユースをしてみよう」とこれまでの行動を少し変えられるようなきっかけを生み出しています。

Resale Impactの算定に関する
注意事項

  • バリュエンスグループが表示するResale Impactは、バリュエンスグループが仕入れ、再販※1する商品をお客さまが購入することにより、同商品の非リユース品を購入する場合に発生すると想定される同種商品の資源調達、製造、輸送、廃棄過程が理論上省略できるという仮定のもと、その省略された過程で生じる環境負荷(CO₂排出等)を削減貢献量として算定したものです。
  • 商品のライフサイクル※2全体における環境負荷は、ISO14040及び14044を参照のうえ、LCA(Life Cycle Assessment)データベースである「GaBi※3」を活用し算定しています。また、バリュエンスグループが表示するResale Impactは、商品カテゴリー毎に設定した仮想の代表商品の平均的な素材構成をもとに推計した商品の重量あたりの削減貢献量を参照しています。従って、表示は特定の商品の実際の環境負荷の削減貢献量を算定・検証した数値ではありません。
  • 株式会社ニューラルの監修のもとで推計した商品のライフサイクル全体における環境負荷および商品カテゴリー毎の重量あたりの削減貢献量を用いて、バリュエンスグループで各商品のカテゴリー及び重量を設定し、Resale Impactで表示する削減貢献量を算定しています。設定条件の相違により同種商品の算定結果に差分が生じる可能性があります。
  • Resale Impactの数値は見直し等により、最新の算定結果とオンラインストア上の商品説明や商品タグ等に記載している数値に差異が発生する場合があります。
  • バリュエンスグループは商品の製造者ではないため、バリュエンスグループが仕入れ、再販※1する商品(時計、バッグ、ジュエリー、地金、アパレル等)を算定対象としています。
  • ※1 再販は委託による販売を含みます。
  • ※2 日本国内におけるバリューチェーンを基準に算定しています。
  • ※3 GaBiとはSphera Solutions GmbH社が提供する製品のサステナビリティをライフサイクルアセスメントで評価するソフトウェアです。

気候変動対策

気候変動は社会にとって最大の課題の一つです。また、バリュエンスグループの事業活動やバリューチェーンにとっても影響力が大きいと認識し、マテリアリティの1つとして位置づけています。2021年、世界の気温上昇1.5℃以下の世界を目指して「2030年度までのカーボンニュートラル※」を掲げました。その達成に向け、GHG排出量の把握と精緻化を進めており、これまで国内を対象にしてきた算定範囲を、2023年度には海外子会社も含むグループ連結へと拡大しました。これに合わせて、基準年を2023年度として、スコープ1+2を対象にGHG削減目標を設定しました。今後は、目標達成のための活動はもちろんのこと、バリューチェーン全体における削減計画の策定を意欲的に進め、低炭素・脱炭素社会への移行を推進します。

  • ※削減努力を進めたうえで残存する排出量については、SBTイニシアティブに準拠した方法でオフセットを行う

スコープ1、2目標

  • ・スコープ1、2排出量を2027年度までに50%、2030年度までに90%削減
  • ・再生可能エネルギー電力比率を2027年度までに50%、2030年度までに100%

FY23 GHG排出量実績と
2030年に向けたアプローチ

  FY23実績
(t-CO₂e)
排出量削減に向けたアプローチ
スコープ1 101 社用車の燃料見直しとEV車等への転換
スコープ2 1,197 店舗・オフィスで使用する電力の再エネ導入
スコープ3   84,565  
調達 70,094 サプライヤーの排出量の把握、低炭素サプライヤーの優先選定
輸送 3,216 梱包資材の軽量化、低炭素な輸送手段への転換
その他 11,255 販売商品の再買取推進、出張における低炭素な移動手段の推奨
スコープ1:
店舗・オフィス・倉庫で使用する空調や営業車によるGHG排出量
スコープ2:
店舗・オフィス・倉庫で使用する電力由来のGHG排出量
スコープ3:
商品・サービスの調達や商品輸送等のバリューチェーン上で間接的に発生するGHG排出量

TCFDへの賛同

バリュエンスグループは、金融安定理事会によって設置された「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」への賛同及び「TCFDコンソーシアム」へ加盟しました。今後はTCFDの提言に基づいた気候変動のリスクと機会に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の開示を進めていきます。

アップサイクル

不要になったモノを廃棄せず、付加価値をつけて新たな魅力を発信するため、新世代アーティストによる骨董品のアップサイクル作品の展示・販売や、名古屋グランパスさまをはじめとしたスポーツチームのグッズやバナー等を活用したアップサイクル商品の制作・販売など、外部とのコラボレーションを通じてさまざまなアップサイクルの取り組みを行っています。

環境に配慮した 店舗デザイン

全国に展開するブランド買取専門店「なんぼや」では、環境に配慮した店舗デザインの一環として、古紙、廃プラスチック、コーヒーの出し殻などの、もともと廃棄される予定だった素材を活用した内装仕上げ材を積極的に取り入れています。

  • ※なんぼや堺東店では、店内で使用される環境配慮資材を壁面に展示

コラボレーション ネットワーク

気候変動や生物多様性といった喫緊の課題において、その解決には企業単体だけではなく産業界や自治体、団体等との連携・協力が不可欠と認識しております。加盟企業との連携を図り、国内外におけるサーキュラーエコノミーへの移行に貢献していきます。

Social

バリュエンスグループの理念および中期ビジョンの達成に向けて、人材の専門性の強化と組織の多様性の確保に取り組み、人材の価値を最大限に引き出すことは、バリュエンスにとって最も重要な経営課題の一つであると考えています。「労働安全衛生と従業員のウェルビーイング」「人材獲得・定着・人材開発」「DEIB」を人的資本に関するマテリアリティとして、さまざまな取り組みを推進しています。

人権尊重

バリュエンスグループは、人権尊重は事業活動における最も重要で基本的な要件であると認識しています。人権尊重の実践に向けて「バリュエンスグループ人権方針」を制定し、方針に基づきさまざまな取り組みを実施しています。

人権方針

従業員研修の実施

従業員一人ひとりが人権意識を高く持ち、事業活動における人権尊重に取り組めるよう、バリュエンスグループの全役員及び従業員(海外は正社員のみ)を対象とした人権尊重に関するeラーニングを実施しています。

お取引先さまとの協働

バリューチェーン全体で人権尊重を実践するため、業務委託契約書に人権方針を反映しています。新たにお取引を開始いただくお取引先さまに、人権尊重の実践に関する相互の義務について合意をいただいた上でお取引を開始することで、お取引先さまとの協働を推進しています。

通報窓口の設置

バリュエンスグループの全ての役員・従業員が人権に関する悩みや懸念を相談・通報できるよう、内部通報窓口(社内・社外)の他に「ハラスメント行為・人権侵害相談窓口」を設置し、従業員研修等で相談・通報窓口の周知を行っています。 また、外部のお客さまやビジネスパートナー、当社グループが事業を運営する地域の住民の皆さま等に通報いただける外部通報窓口を当社ホームページのお問い合わせフォーム内に設置しています。

Contact

人材育成戦略・方針

全ての従業員が好き・得意なことを仕事にし、組織や自身の成長に向けて切磋琢磨する組織をめざし、人材育成方針に基づき、OJT・Off-JT・自己啓発の観点から人材育成・支援を行っています。

人材育成方針

OJT

バリュエンスグループの従業員が、仕事・余暇・自己投資のバランスをとることができる状態で、自分らしさの探求や自分磨きなどの自己投資ができるよう、デュアルキャリア制度(社内複業・社外副業・アスリート)および完全な部署異動を手挙げ式で行う公募制度などを実施しています。

デュアルキャリア制度

デュアルキャリア制度は、現在の職種に在籍しながら、興味のある新しい仕事にチャレンジできる制度です。社内複業では、人員増加を希望する部署が社内デュアル勤務を前提とした公募を行い、その業務に興味がある従業員がハンズアップで応募ができる仕組みとすることで、受け入れ部署の人材不足の解消と従業員の自己投資を両立しています。また、バリュエンスで培ったスキルや専門知識の活用や、自分らしく生きることに繋げる目的で社外副業にチャレンジする従業員も積極的に応援しています。加えて、「競技」も「仕事」も本気で取り組むことのできる環境を提供し、アスリートをサポートするアスリートのデュアルキャリア採用を行っています。

  対象者(2024年8月末時点)
社内 8名 営業部(本務)×人事部(兼務)、
営業部(本務)×マーケティング部(兼務)、等
社外 46名 大学非常勤講師、歴史調査員、歌手、ビジネスコンサルタント、
キャリアカウンセラー、Webライター、ヨガインストラクター、
吹きガラスインストラクター、パーソナルトレーナー、声優、俳優、等
アスリート 21名 サッカー、陸上、修斗、ダンス、ビーチバレー、
アイスホッケー、パワーリフティング、セパタクロー

Off-JT

バリュエンスの語源である「Value(価値感)」「Intelligence(知見)」「Experience(体験・情報)」という3つの観点から、当社グループの研修プログラムを構築しています。新入社員向けオンボーディングや、将来の経営人材の育成を目的とした選抜型のVIP研修など、さまざまな従業員の階層・所属にあわせた研修コンテンツを設け、研修を通じて当社グループの価値観の理解浸透および従業員の知見・経験取得をサポートしています。

研修体系

自己啓発

資格取得やセミナー参加、書籍購入などのキャリア・スキルアップに繋がる費用の支援を行い、バリュエンスの社員がやってみたいこと・好きなこと・得意なことを突き詰め、自分らしく生きることを後押ししています。

健康経営

「大切なことにフォーカスして生きる人を増やす」というミッションを達成するには、バリュエンスグループの従業員が心身ともに健康で、安全・安心に働くことができる環境を確保することが必要不可欠であると認識し、健康経営の取り組みを推進しています。

取り組み

メンタルヘルスケア

グループの正社員・契約社員を対象に定期的にWebによる「ストレスチェック」を実施し、自らのストレス状況について気付きを促すとともに、検査結果を集団的に分析し、職場環境改善のための措置を実施しています。

喫煙対策

従業員の健康増進及び受動喫煙防止に向け、通勤時及び勤務時間内における禁煙徹底を推進するとともに、昇格要件における禁煙の考慮や喫煙者の採用見送りを行うことで、喫煙率ゼロを目指しています。

オフィスエクササイズイベントの開催

従業員が気軽に参加・運動できるヨガやキック・パンチエクササイズなどのオフィスエクササイズイベントを定期的に開催しています。

社内環境整備方針・ 取り組み

バリュエンスグループのパーパス実現に向けて、全ての従業員が最も生産的かつ満足度の高い状態で働くことができる労働環境を目指しています。従業員一人ひとりが働きやすさ・働きがいを持って働ける職場環境づくりを通じて組織・個人の両方で成長を加速させます。

取り組み

柔軟な働き方の推進

労働時間を変更できるスライド勤務制度やリモートワーク制度などを導入しています。

長時間労働の削減

勤怠システムによる従業員の労働時間管理に加え、管理職の全員で毎月の組織別平均残業時間や有休休暇取得日数に関する情報を共有し、他部署の好事例を取り入れて総労働時間の削減に繋げる取り組みを行っています。

ハラスメントの防止

ハラスメントの防止に関する規程であらゆるハラスメント行為の防止・排除のための措置と、問題が生じた場合に適切に対応するための措置を明記し、社内イントラに通報窓口を掲載・周知しています。また、役員及び従業員に対して、研修や意識調査等による啓発活動を継続的に実施しています。

ダイバーシティ &インクルージョン

バリュエンスグループは、グローバル市場における競争が激化する中、市場の多様なニーズに的確に対応し、新規ビジネスや付加価値の創造を継続的に行っていくためには、「組織としての多様性」が不可欠であると考えています。ダイバーシティの取り組みを推進するために「ダイバーシティポリシー」を制定し、さまざまな制度を設けています。

取り組み/D&Iデータ

女性、育児・介護者、LGBTQ+、障がい者、外国籍従業員など、さまざまなバックグラウンドや価値観を持つ従業員一人ひとりがお互いの個性を尊重し、誰もが自分らしさを保ちながら活躍できる組織をめざし、ライフステージに合わせた支援制度の導入や、多様性を受け入れる組織文化醸成に取り組んでいます。
ダイバーシティ&インクルージョン促進について以下の目標を設定し、達成に向けて取り組んでいます。

2030年目標​

女性管理職比率

FY30までに
30%
FY24実績
14.6%

男性育休取得率

FY30までに
100%
FY24実績
76.9%

男女間賃金格差

FY30までに
85%
FY24実績
77.6%

Governance

バリュエンスグループは、コーポレート・ガバナンスの充実、強化を重要課題の1つとして掲げています。各種方針のもと、経営の効率性、透明性を高め、迅速かつ公正な意思決定を確保し、持続的な企業価値向上を目指します。

コーポレート・ガバナンス

基本的な考え方

当社は、経営の公正性・透明性の確保と、経営の活性化がコーポレート・ガバナンスの要訣であるとの考えから、コーポレート・ガバナンス基本方針を定め、充実させることで持続的かつ中長期的な企業価値の向上を図っています。

コンプライアンス

バリュエンスグループは、社会の公器としての行動が求められていると認識し、「法令やルール」に反しないことに留まらず、コンプライアンスポリシーおよび社内規程に基づき、役員・従業員一人ひとりが「高い倫理観に基づく行動」を実践することで、コンプライアンスの徹底を図ります。

取り組み

関連法令・規制及び当社ポリシーの内容は職務マニュアルに反映し、コンプライアンスを徹底した事業運営を図っています。また、コンプライアンス問題について従業員が匿名で通報できる内部通報窓口を社内外に設置しています。内部通報をしたことを理由として、通報者に対していかなる不利益な取扱いを行わないことを規程に定めています。​

内部通報件数

  FY21 FY22 FY23 FY24
通報件数 7 8 6 9

コンプライアンス研修​

法令の徹底および倫理的な事業運営をめざし、コンプライアンス研修を定期的に実施しています。​

FY24 コンプライアンス研修実績

  • マネーロンダリング防止
  • 特定商取引法
  • 知的財産権の保護
  • ハラスメント防止
  • 情報セキュリティ
  • 業界関連法令

データプライバシー& セキュリティ

バリュエンスグループは、ITで高度化された社会において、重要な情報を厳格に保護することは、企業の持続的発展を保つための社会的責任であり重要な経営課題であると認識しています。
情報資産保護の徹底を図るため「情報セキュリティポリシー」を定め、情報資産にセキュリティ上の問題が発生した場合はその原因を迅速に究明し、その被害を最小限に留めるように努めます。また、近年のリスク環境の変化に応じて、第三者機関による脆弱性診断を実施し、発見されたリスクに対する改善・対策を行うことで、安定的なサービスを提供しています。